3棟目建築(31)設備に関する内容を公開

3棟目アパート建築

概要

「3棟目アパート」について設備に関する内容がほぼ固まってきたので設備に関する内容を公開します。

単身者向けの差別化設備

こちらは全国賃貸住宅新聞掲載の単身者向けの「この設備があれば家賃が高くても入居が決まる」設備(差別化設備)の推移になります。

順位 2015年 2016年 2017年 2018年
1 インターネット無料 インターネット無料 インターネット無料 インターネット無料
2 オートロック オートロック オートロック 宅配ボックス
3 浴室乾燥機 浴室乾燥機 宅配ボックス オートロック
4 ウォークインクローゼット ウォークインクローゼット ホームセキュリティ 備え付け家具・家電
5 ホームセキュリティ ホームセキュリティ ウォークインクローゼット 浴室乾燥機
6 追い炊き 独立洗面台 浴室乾燥機 ホームセキュリティ
7 モニター付きインターフォン 追い炊き モニター付きインターフォン 独立洗面台
8 防犯カメラ 宅配ボックス 独立洗面台 防犯カメラ
9 システムキッチン 防犯カメラ 防犯カメラ ウォークインクローゼット
10 宅配ボックス 24時間ゴミ置き場 システムキッチン システムキッチン

不動の傾向として「インターネット無料」は常に1位です。

また、「宅配ボックス」が急激に上位にランクするようになりました。

「宅配ボックス」については国策で助成金(賃貸オーナーは不可)を出したりして設置台数を増やそうとしていているので今後もニーズは高い設備だと思います。

※個人的には宅配事業者の負担を軽くするものですから事業者から設置費用を補助してくれてもいいのではないかと思います。

「浴室乾燥機」はランキング上位の常連でしたが最近はそこまでといった感じです。

※個人的には「浴室乾燥機」で干すと電気代もかかりますし生乾きのような臭いが残ることも多くあまり好きな設備ではありません。

同じく浴室関連で「追い炊き」機能について最近はランキングから外れています。

※個人的には単身者の場合はシャワーで済ませる人も多く、「追い炊き」機能は不要だと思っています。

「追い炊き」機能が活躍する場面はファミリー向け物件の場合で、家族が順番に入浴する過程で冷めてしまったお湯を再度温める場合に限られると思います。

単身者が「追い炊き」機能を使う場合は前日に入ったバスタブの水を再度温める場合になると思いますが非常に不衛生ですし、ガス代についても「追い炊き」機能を使うより新規でお湯を溜めたほうが安上がりなはずです。

注意したいのが上記表は人気設備ではなく「この設備があれば家賃が高くても入居が決まる」設備です。

例えば「モニター付きインターフォン」が今年はランキングから外れていますがこれは人気がないという意味ではなく、ある意味あって当たり前の設備のため差別化がはかれるものではないためランキング外なのかな?と思っています。

「3棟目アパート」導入設備

前置きが長くなりましたが今回「3棟目アパート」に導入予定の設備は上記表に沿う形ですとこちらの赤字のものとなります。

順位 2018年
1 インターネット無料
2 宅配ボックス
3 オートロック
4 備え付け家具・家電
5 浴室乾燥機
6 ホームセキュリティ
7 独立洗面台
8 防犯カメラ
9 ウォークインクローゼット
10 システムキッチン

インターネット無料

「インターネット無料」は「1棟目アパート」の時から導入しています。

当時は結構差別化が図れましたが今ではあって当たり前のものですね。

「1棟目アパート」の時は各部屋にあるLANコネクタにPCなどからLANケーブルを繋いで利用してもらうことを想定して設置しましたが、現在はPCよりスマホでインターネットをすることが主流となりましたので現在は各部屋に無線LANルーターを設置してwifi接続できるよう切り替えています。

宅配ボックス

「宅配ボックス」は必ず入れますが施主支給して良いと言われているので製品はこれから選定します。

「2棟目アパート」に入れたのはNASTAのプチ宅ですが、セキュリティ的に難があるのでは?と思っておりプチ宅を「3棟目アパート」に入れるかは迷っています。

オートロック

「オートロック」は個人的には絶対に外せない設備だと思っています。

私自身が賃貸住宅を探すときは必ず「オートロック有り」で検索をかけます。

「オートロック」がない時点で、そもそも部屋を探している人の目にすら止まらない可能性が高いです。

※先日建築業者から「オートロック設置に対して検査機関からNG」との連絡があり、本日も検査機関から突っ込みが入ってしまい現状の設計ですとオートロックが付けられず、建築業者に回避策などを探ってもらっていますが最悪はオートロック無しで行くかもしれません。

浴室乾燥機

上記でも書きましたが個人的にはそれほど必須な設備ではないのですが、建築業者の標準プランに入っている設備であり、「浴室乾燥機」を外した場合でも建築費用が大して下がらなかったのと、今回の物件は「バルコニー」がないため入れることにしました。

「1棟目アパート」の時はランキング上位の設備だったので1部屋あたり5万円くらい追加してわざわざ導入したのですが今思えば要らない設備だったと思っています。

独立洗面台

仲介業者と話をすると「独立洗面台」って新築アパートでも結構ない物件が多くて、「独立洗面台」がある物件を希望している入居希望者は多いみたいです。

せっかく土地から新築をする過程で間取りも自由に決められるのですから「独立洗面台」はうまく工夫して入れるべきだと思います。

防犯カメラ

私がこれまで建てた物件で導入している防犯カメラと同じ製品が使い勝手がよく、動作検知したタイミングで撮影してwifiでクラウド上に保存して遠隔監視できるので同一製品を入れる予定です。

システムキッチン

「システムキッチン」はガスコンロ・流し台・調理台・収納などが一体化したものですが、最近のアパートは皆このタイプですから差別化にはなりません。

今回の物件は上記にプラスしてグリル機能を付けてもらって2口コンロで幅は全て1500ミリと広くしてもらいます。

※三〇住宅設計が作る新築アパートは全て1口コンロで幅が900ですから、こうした物件に比べたら差別化にはなると思います。

電子錠

「電子錠」を付ける前提で扉に雨風がかからないような建物の設計をしてもらっています。

「電子錠」に防水タイプのものもあるのですが製品の寿命を長く保つためには雨風に晒されないほうが望ましいです。

「電子錠」は1台3万円程度で購入して取り付けは自分で行います。

通常ですと空室が発生したタイミングで鍵交換費用が1~2万円発生しますが「電子錠」の場合は不要です。

※鍵交換費用を入居者負担にしても良いですが初期費用がかかる時点で敬遠されるリスクがあります。

従って2回転くらい入居者が変われば元が取れてしまいます。

あとは空室が発生した際には仲介業者に暗証番号を教えておくだけでよく現地にキーボックスなど設置する必要がないので非常にラクです。

「電子錠」のスペックについてはFeliCa対応したスマホなどで開けられるタイプのものを導入しようかと思っています。

現在導入を検討しているのが先日発表になったばかりのこの製品です。

美和ロックが製造に携わっているので良いかと思います。

全部屋シャッター

今回の物件は3階建てなのですが全部屋にシャッターを付ける予定です。

付ける目的は防犯と防音です。

1階はシャッター設置が義務付けられているのですが2階以上は任意です。

逆に3階にシャッターを設置すると非常時に消防車などが外から窓ガラスを破って救助できなくなるので原則設置できないみたいです。

ただし3階に限ってはシャッターをロックできない仕様にして外から開けられる仕様にすれば付けられるみたいです。

今回の物件は目の前が車の往来が多いので防音面でシャッターを付けてもらいます。

二重窓

こちらも防音対策で全部屋に二重窓を設置予定です。

ただ、デフォルトでシャッターと窓が付いているので二重窓にしなくても十分に遮音性が確保できるのでしたら付けないという選択肢も残っていますが1階は最低限付けた方がいいかな?って思ってます。

干し姫サマ

室内で洗濯物を干す設備になります。

当初はホスクリーンだったのですが、ホスクリーンより干し姫サマのほうが使い勝手が良く契約直前に色々とゴネていたら費用追加なしで付けてもらえることになりました。

ホスクリーンの場合はこのように棒がブラブラ下がっているのが邪魔なのと物干し竿を入居者が用意しないといけないのがネックです。

都市ガス

設備といっていいのかわかりませんがプロパンガスではなく都市ガスにしました。

「1棟目アパート」の時はプロパンガスでしたが当時と今では状況が異なります。

今ではプロパンガスが割高であることは入居希望者の誰もが知っていることでありプロパンガスという時点で敬遠される傾向にあります。

仲介業者も重要事項説明でプロパンガスであることを説明する流れになってきています。

今後の賃貸住宅において明らかにデメリットがある設備は導入すべきではないと思います。

吊り収納

今回の物件はスペースの問題で「ウォークインクローゼット」を入れることは断念しました。

その代わりにこのような「吊り収納」を付けることにしました。

ロフトについて

ロフトは現時点で導入しない方向です。

ただ先日妻に「ロフトは結局入れないの?」と聞かれたので建築業者に導入の実現性と費用感を算出してもらっています。

ロフトはないよりはあったほうがいいですが、今の時代はウケる設備ではなくせいぜい荷物置き場プラスアルファ程度の位置づけでしかなく、他で十分に収納力を確保していれば要らない設備だと思います。

あれば1000円くらい賃料UPが望めると思うので、仮に1部屋20万円で導入可能の場合、約16年で元が取れます。

まとめ

設備に関しては特別差別化となるようなものは入れないつもりです。

「1棟目アパート」の時はとにかく差別化を意識しまくってロフトに固定階段を100万円くらいかけて付けてみたりしましたが、結局のところ上記表にあるようなオーソドックスに好まれる設備を満たすほうが万人受けしやすいと思います。

私の場合ですと上記表の10項目のうち7項目は満たしていますが、新築アパートでもこれだけ満たしている物件は少ない方だと思いますのでそれだけで差別化に繋がると思います。

あとは事業ですから導入すれば好まれることがわかっている設備でも費用対効果の低いものについては思い切って切ることも必要だと思います。

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