概要
久しぶりにBITを開いてみたらいつの間にかサイトがリニューアルしていました。既に不動産をやられている方で競売を知らない人はいないと思いますが実際にやっている人は少ないと思います。
物件購入に競売という選択肢を加えるのもアリだと思っているので私が思う競売について書いてみます。
BITとは?
Broadcast Information of Tri-set systemという不動産競売物件情報サイトです。
競売にかけられた物件の詳細(通称3点セット)をダウンロードして見ることができます。
ネットが普及する前は裁判所まで行かないと見れませんでした。
私が競売を始めたころは既にBITはありましたが今のような使いやすいサイトではありませんでした。
3点セットをただダウンロードするだけといった感じのサイトでしたが今は過去データを分析できたり用語集や手続案内などのページもあり初心者に歩み寄ろうとする姿勢を感じます。
3点セットとは?
「物件明細書」「評価書」「現況調査報告書」のことで物件の詳細が書かれています。入札する人は基本的に3点セットの情報のみで入札するか否かを判断する必要があります。
競売のメリット
競売は通常より安く買えると言われていますが必ずしもそういうわけではなく通常のルートで買うより高く落札される場合も普通にあります。私が考えるメリットは下記になります。業者と個人が同一条件で買える
⇒これが一番大きいです。ネットのポータルサイトなどに流れてくる一般の物件は言い方が悪いですが業者に見向きもされなかった物件です。
いわゆる川上物件は業者に買われてしまうので個人には流れてきません。
競売は個人が多数参入するようになったと言われていますが今でも業者が落札の9割がたを占めます。
業者も仕入れの手段として競売を利用しているのが現実です。
そこの市場に個人も参入できるというのが一番のメリットだと思います。
確実に所有権移転される
⇒落札後は国が責任持って所有権移転してくれるので仲介業者や売主が手付金を持って逃げたり倒産してしまうトラブルなどはありません。慣れれば競売で買うほうが安心なくらいです。
落札後はお金を支払うだけなのでラク
⇒落札後は代金納付に一度裁判所に行くだけで所有権が変更されます。裁判所での時間は30分もかかりません。
通常の売買ですと契約&引渡しで2回若しくはそれ以上時間を設ける必要がありますが競売だと手間がかかりません。
オークション形式でなく一発落札形式なので思わぬ価格で落札できる場合がある
⇒いわゆる美人物件だと入札が集中するので高額になるケースが多いのですが、ちょっと不人気物件ですと入札が少なくなるケースが多いので、意外と安値で落札できるケースがあったりします。
競売のデメリット
室内を見ることができない
⇒3点セットに掲載されている室内写真(数枚のみ)の情報しかありません。落札後写真で見るよりボロボロだった場合でも許容できる価格で落札することが必要です。
所有者=入居者の場合、立ち退き交渉が必要
⇒競売を始めた頃、落札した部屋の下階が○クザの事務所で入居者がそこの関係者で立ち退き料として80万円払ったことがあります。
今思えばその情報本当か?と思ったりもするのですが面倒なことに巻き込まれるリスクはそれなりにあります。
買うと面倒な物件があるので、そういう物件を避ける知識が必要
⇒例えば物件の持分売りというケースもよくあります。例えば物件をAさんとBさんで2分の1ずつの持分で所有していて、Aさんの持分のみが競売にかけられるケースです。
この場合、仮に落札できても2分の1の持分しかないのでBさんと揉める可能性は高いです。Bさんがその物件に住んでいた場合、まず住むことはできません。
入札するのに多額の現金が必要
⇒入札する際に不動産鑑定士が査定した基準価格の2割程度の現金を保証金として振り込む必要があります。落札できない場合は全額戻ってきます。
多くの物件に入札するためにはそれだけ多額の現金が必要になります。
競売をやるのにおススメな人
現金を沢山持っている人です。正直「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」ぐらいの感じで入札し続けないと中々相場より安くは落札できません。
現金がそれほど多くない方でも1開催で1物件で構わないのでやってみれば落札できる可能性は0ではないですが、入札しなければ落札できる可能性は0です。
落札できなくても全額戻ってくるので特にデメリットはありません。
落札できたらラッキーぐらいの気持ちで購入の選択肢の一つに競売を加えてみるのも良いと思っています。
競売をやるのにおススメでない人
とにかくリスクを負いたくない人です。蓋を開けてみるまで結果がわからない以上、多少ギャンブル的要素があるのでそういうリスクを負いたくない人は止めておいたほうがいいと思います。
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