家主は高齢者の入居を受け入れてはいけないのだろうか?

不動産ニュース

概要

今日発信された「健美家」さんのコラムを読んでいて大家さんにとってやるせなさしか感じませんでした

コラム概要

ワンルームに住む平均年齢91歳夫婦の滞納事件。強制執行はできるか?できないか。

細かな内容は上記コラムを見て頂けたらと思いますがこのような内容でした。

「家主が高齢者の滞納が続き訴訟を起こして勝訴したが強制執行は不能になる確率が高い」

「高齢者の明け渡し訴訟の場合は執行官の判断で強制執行が不能とされる場合がある」

「高齢者になると、部屋から追い出された時に自力で生きていけないでしょう、その彼らから部屋を取り上げてしまうのは、人道的にいかがなるものか……それが執行官の認識らしい。」

「滞納額も残置物の処分費用も、家主負担しかない」

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感想

基本的にこういう理屈を聞いているといつも「はぁ??」って思ってしまいます。

貸主は入居者から賃料を頂いて生活しているのですから義務を履行しない方を追い出せないとこっちが生きていけないのですが・・・。

記事を読んでも、高齢者といっても元気な賃借人の滞納に苦しめられている家主が弱者としか思えないのですが・・・。

結局家主+司法書士側でこの高齢者を受け入れてくれる施設を探して退去させたとのことですがなんでここまで家主側がやらなきゃいけないんですかね。
職権で退去させないんだったら国がやれよって思います。

記事のラストもこのような言葉で締められてます。
「これからこのような案件が増えることは間違いない。まずは入居者の年齢を確認することから初めて始めて欲しい。」

記事からは「結局家主側でできることとしたら高齢者の入居をそもそも受け入れてはいけない」としか読み取れませんでした。

「家主=強者」という理屈

借地借家法がその典型なのですが、いつも「家主=強者」「賃借人=弱者」という前提で弱者の借主を保護しましょうという理屈はどうなのでしょうか?

家主だって事業主なわけですから売上(賃料)が上がらないと倒産してしまいます。
事業主が倒産してしまうことは保護する必要もないということでしょうか。

家主も慈善事業でやっているわけでもないですし上記理屈が前提で物事が進むようでしたら結局最初から入居させないという選択しか取りようがありません。

全く同じ理屈が日本の雇用主と従業員(サラリーマン)の関係だと思います。

日本のサラリーマンも一旦正社員として雇用してしまうと安易に雇用契約を終了できないため、いわゆるダメ社員を雇ってしまうと会社が傾きかねません。
従って体力のない企業は正社員でなく非正規雇用やパートなどで代用せざるを得ないです。
結局最初から正社員では雇いませんという雇用主の判断は今の日本の法制度では妥当だと思ってしまいます。
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結局海外のように
「雇いやすいが解雇もしやすくするが再雇用もされやすい」
「入居も受け入れやすいが賃料を払わない場合は契約解除&強制退去もしやすくする」
という形に持っていかないと今の状況は変わらないでしょう。

そういったところを解消しようとせずに「正社員として雇うべき」とか「高齢者の入居も積極的に受け入れるべき」言われるのは釈然としません。

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