概要
ここ1週間で浴室の蛇口を2回交換しました。
交換に必要な工具や手順などについて解説させていただきます。
所有アパートの浴室蛇口
こちらは私の「1棟目アパート」についている浴室の蛇口になります。
こちらの蛇口でシャワーとバスタブへお湯を溜めるのを兼用しています。
このようなお湯と水をそれぞれ捻るタイプの蛇口を「2ハンドル混合水栓」と呼び最近の賃貸住宅としては人気はありません。
やはりどうしても昭和の設備といった印象を受けますよね。。。
新築住宅を建てると工務店の標準設備は今も大体「2ハンドル混合水栓」だと思います。
ですので新築住宅を建てる際に施主は追加費用を払ってこういったタイプの水栓に替えるケースが多いです。
このタイプは右のレバーでシャワーと蛇口を切り替えて、左のレバーで温度を調節できるタイプで「サーモスタット式混合水栓」と呼ばれています。
「1棟目アパート」を建築した2014年当時でも「サーモスタット式混合水栓」のほうが人気が高いのは知っていたので建築会社にサーモスタット式水栓への交換を希望しましたが、1台取り換えるのにプラス25000円くらいかかると言われて断念しました。
まあ新築だし内見時に浴室の水栓なんか大して気にしないだろう・・・
「2棟目アパート」を建築する際もデフォルトは「2ハンドル混合水栓」だったのですが、この時の建築会社はプラス5000円くらいで交換可能と言われたので迷うことなく「サーモスタット式混合水栓」を導入しました。
ちなみに「3棟目アパート」も「サーモスタット式混合水栓」ですが、こちらは浴槽に付いているのではなく壁に付いているタイプです。
浴槽の上に取り付けるタイプの水栓はデッキ型と呼ばれます。
ちなみに水栓のメーカーは全てKVKというメーカーでした。
既存アパートについている浴室蛇口をまとめるとこんな感じになります。
「1棟目アパート」 | デッキ型 | 2ハンドル式 | KVK |
「2棟目アパート」 | デッキ型 | サーモスタット式 | KVK |
「3棟目アパート」 | 壁付け型 | サーモスタット式 | KVK |
1棟目アパート蛇口交換
前回のブログでも記載しましたが、内見時に入居希望者から浴室の蛇口を「サーモスタット式混合水栓」に交換してほしいとリクエストされました。
私としては内見時に浴室の蛇口とかもしっかりとチェックされてるんだな。と少々意外に感じました。
入居希望者のニーズを聞いていると、2ハンドル式の蛇口がイマイチなうえに樹脂製のハンドルというのも印象が良くないみたいです。
メタリックな高級感ある蛇口が良いとの事でした。
結局この入居希望者から申し込みをいただいたので浴室の蛇口を交換することにしました。
デッキ型の蛇口がどういう仕組みで設置されているかについてですがこのようなイメージになります。
浴槽の横に点検口がありますのでプラスドライバーで外すと上記の画像のようになります。
点検口の中にカメラを入れて撮ったらこのような感じです。
締め付けナットで下から蛇口と浴槽を固定して、六角ナットで蛇口と湯水の給水管とを接続しています。
取り外し方は基本的な考え方はモンキーレンチなどで外す形になります。
ただし、実際にやろうとすると点検口の中にモンキーレンチを入れることは難しいです。
そこで必要になるのがこのような形の専用工具になります。
こんな感じで点検口の下から専用工具を締め付けナットに差し込んで外す形になります。
ここで注意が必要なのが締め付けナットの大きさに合わせた工具を買わないといけません。
既に取り付けられている蛇口や交換予定の蛇口の施工手順書を見ると大体専用工具が指定されています。
従って取り付けられている蛇口と交換予定の蛇口の締め付けナットに合わせた専用工具を最悪2種類用意しないといけません。
私のケースですが取り付けられている蛇口(KVK)の締め付けナットと、交換予定の蛇口(リクシル)の締め付けナットは共に24mmでしたので1つの専用工具でOKでした。
この辺りの考え方は最初よくわからなかったのでモーガンさんに聞きながら調べました。
蛇口と湯水の給水管を接続している六角ナットについても専用工具を用意すれば外せると思いますが、締め付けナットと幅が異なり用意した専用工具では合いませんでした。
六角ナットについては点検口の下からモンキーレンチを差し込んで何とか外すことができました。
実際にやってみればわかりますが、六角ナットをモンキーレンチを挟んで回そうとする際に普通はナットに対して真横からレンチを差し込むと思いますが、浴槽の中が非常に狭く差し込むことできません。私の場合は下図のように斜め下から差し込んで何とか回して外しました。
点検口の中は外から見えないのでこの作業を感覚で行う必要があり、私はここが一番苦労しました。
何とか無事に外せるとこんな感じになります。
※事前に水道の元栓は必ず閉めてください。
あとは交換予定の蛇口(リクシル)を施工手順書に沿って設置していきます。
基本的には取り外しの逆手順でOKです。
点検口を閉める前に接続部から漏水していないことはしっかりと確認しましょう。
というわけで1棟目アパートの蛇口交換は4月11日に完了しました。
所要時間は約1時間で費用は約20000円です。
2棟目アパート蛇口交換
「1棟目アパート」の蛇口交換から3日後の14日の夜に「2棟目アパート」の入居者から連絡がありました。
昨日から浴室の蛇口からお湯も水も出なくなりました。
キッチンや洗面所については出る状態です。
まさかの設備不具合連絡です・・・
不具合の原因は?
この時点で可能性がありそうなものを想像します。
- 水道局からの水が止まっている
- 水道の元栓が閉められている
- 給湯器が故障している
- 給水管から漏水している
- 蛇口の不具合
入居者曰くキッチンや洗面所からは正常に出るとの事なので1~3の可能性はなさそうです。
蛇口から水もお湯も出ないとの事なので、給水管の水とお湯の両方から亀裂が発生したということは考えにくいので4の可能性も低そうです。
というわけで5番の蛇口の不具合の可能性が高そうです。
蛇口不具合の原因は?
蛇口の不具合の場合、以下のような原因が考えられます。
- 単なる故障
- 入居者が使い方を知らない
- メンテナンス不良
入居者は毎日蛇口を使っていて今更使い方を知らないことはないでしょうから2番の可能性は排除しました。
日常清掃を怠った結果、3番のメンテ不良の可能性が高い気がしたので入居者に取扱説明書を送ってストレーナ清掃などができるか試してもらいましたが、内部が固着しているようで清掃できないとの回答でした。
というわけで1番か3番かははっきりしなかったので私のほうで一旦現地を見させて頂いて原因を突き止めたいと思いました。
今から現地へ伺って確認させていただいてもよろしいでしょうか?1時間くらいで現地へ着けます。
翌日朝早いので今日は結構です。
私のほうから業者を呼んではダメでしょうか?
漏水など緊急性が高ければ構いませんが、現時点では漏水などではないですし、不具合の原因が不明のまま業者を呼ばれてしまうと責任の所在がわからないので一旦は私のほうで確認させてください。
このやりとりですが、設備不具合の原因がわからないまま入居者が勝手に水道業者に連絡して高額な請求書がオーナーに届くといったトラブルをよく聞きます。
特に水道関係ですとボッタクリ業者(マグネット業者)がかなりいるので修繕などは基本的にオーナー経由か管理会社経由で行うべきです。
業者を呼ぶ際はネットとかで「蛇口 交換 地域名」とかで適当に検索しても結構ボッタクリ業者が広告貼りまくっているのが現状なので水道局のHPで指定工事業者の一覧が登録されていたり、水道局に電話すれば業者を紹介してくれます。
不具合の原因が単なる設備故障であればオーナー負担で直すべきですが、入居者の善管注意義務違反による不具合の場合は借主負担とするべきです。
というわけで2日後の昼に現地で待ち合わせすることになりました。
昼にした理由は私ではどうしようもできない場合にすぐ業者を呼ぶことができる時間にしました。
蛇口購入
不具合の原因はわかりませんが、もし設備故障だった場合に蛇口を修理か交換という形になると思います。
ただ業者に修理を依頼しても出張費+工賃で数万円飛ぶことを考えると素直に自分で交換しちゃったほうが手っ取り早いと考えました。
交換となった場合に改めて蛇口を購入して再訪問となると私と入居者それぞれ2度手間となるので事前に蛇口を購入することにしました。
購入製品は「1棟目アパート」で取り付けたものと同じです。
現地調査
というわけで16日の昼に現地を訪問しましたが確かに蛇口から水もお湯も出ませんでした。
水量が少ないとかではなく全くです。
私のほうでストレーナ清掃をしようとしましたが確かに部品が固着していて私でも分解できず断念しました。
点検口から中を覗いてみましたが特に漏水しているような様子もなく、給水管を蛇口から外して水道の元栓を開けてみたら水がジャージャー出たので蛇口不具合という原因は確定しました。
業者を呼んで清掃しても直る保障はないですし、既に設置から4年経っているので交換したほうが手っ取り早いですし今後の不具合も抑制できるので事前に購入していた蛇口に交換する方針にしました。
蛇口交換
今回は入居中での作業なので手早くやる必要がありますし、プレッシャーもかなりかかります。
作業方針としては私のほうで交換できるか試してみて、無理そうならすぐに業者を呼ぶ段取りを入居者に伝えました。
というわけで交換作業に入りましたが、やはり取り外しが結構大変なのと入居者に見られながら作業するのはかなりプレッシャーがかかるので一人にさせてもらいました。
すいません。
作業終わったら声かけますので部屋に行って構いませんよ。
というわけで一人で黙々と交換作業をして無事に交換できました。
作業時間は2回目ということもあり30分強で終わりました。
入居者自身に動作の確認をしてもらって撤収しました。
今回たまたま「1棟目アパート」で交換手順を身に着けたばかりだったので自分で対応できましたが、そうでなければ入居中の物件で交換は自分では無理ですので大人しく業者を呼んで5万くらい払わされたきがします。そういう意味では非常にラッキーでした。
まとめ
というわけで2物件の浴室蛇口を交換した手順と経緯について記載しました。
これで室内の水周りは大体自分で交換できるようになりました。
あとは絶対やりたくないがトイレ交換かな・・・
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