今年の更新状況
今年の繫忙期もほぼ終わりましたが皆様の入居付けの成績は如何だったでしょうか。
私の所有物件において今年の上半期(1~6月)に更新を迎える部屋の更新状況はこのような感じで概ね更新してもらえました。
部屋 | 更新可否 | 解約日 | 入居日 | 解約理由 |
A室 | ○ | |||
B室 | ○ | |||
C室 | ○ | |||
D室 | × | 2023年1月? | 未定 | 滞納による夜逃げ |
E室 | ○ | |||
F室 | × | 2023年3月下旬 | 2023年3月下旬 | 転勤 |
G室 | × | 2023年2月下旬 | 2023年3月中旬 | 気分転換 |
H室 | ○ | |||
I室 | ○ | |||
J室 | ○ | |||
K室 | ○ | |||
L室 | ○ | |||
M室 | ○ |
13部屋中10部屋で更新してもらえましたので今年は繁忙期にもかかわらずあまり忙しくなかったです。
残念ながら夜逃げされたり退去通知がきた部屋が3部屋ありますが、夜逃げされた部屋以外の2部屋は無事に次の入居者も見つかり原状回復も済ませております。
D室
こちらの部屋は前回ブログに書いたときから大きな進展はありません。
明渡訴訟は終わり、任意で荷物の撤去を夜逃げした入居者に促していましたが完全無視を決め込まれていますので強制執行の手続きに移行しています。
4月中旬に裁判所の執行官が現地に来て室内状況の確認(執行前確認)をしてもらうことになりました。
私が現地に立ち会う必要はないみたいですが何事も経験ですので立ち会う予定です。
その場で執行官が荷物撤去していいよって判断を下せば、保証会社側で業者を呼んで荷物を撤去して明け渡しとなります。
執行官が荷物撤去していいよって判断を下さない場合は後日強制執行の日取りを決める形になるのですがそちらの場合でも4月下旬には明け渡しとなると言われています。
F室
こちらの部屋は2年間住んで退去となりましたが多分2年間で一度も掃除していませんでした。
長年原状回復や退去立ち合いしていると部屋をどう使っていたか大体わかるのですが、2年前に室内の壁紙を貼り換えた際に壁紙の糊がドア建具に付いたままの状態で残っていました。
よくあることなのですがこの糊の跡は一度水拭きすれば綺麗に落ちるのですがそれが残っているということは入居者は一度も水拭きしていないということになります。
鏡も掃除していないので水垢で全く見えていないです。
油汚れもひどかったですがこれは仕方ないかなと思っています。
幸い壁紙の貼り換えなどは不要だったので一部鏡の交換などはしましたが基本的に掃除だけして完了です。
G室
こちらの入居者は優良な方で新築から8年間住んでくれましたが全くトラブルもなく、部屋もマメに掃除してくれていて8年間住んでいた割には綺麗でした。
ただ8年間に蓄積された汚れなどは多々ありました。
蛇口からは水が漏れています。
洗面台が割れています。
こちらの部屋はキッチンの蛇口交換、CF貼り換え、洗面台一式交換などそれなりに大変でした。
先行契約のメリットデメリット
上記2部屋はいずれも「先行契約」で入居者が決まりました。
先行契約とは
賃貸募集の一般的な形ですが、前の入居者が退去して空室となった状態で内見して気に入ってもらった場合に申し込みを入れてもらい賃貸借契約を締結します。
前の入居者が退去通知を出してきた時点で次の入居者の募集をするケースが多いのですが、前の入居者が実際に退去する前に次の入居者が申し込みを入れてくれるケースが結構あります。
この場合2パターン対応があるのですが、前の入居者の退去を待つことなく次の入居者と賃貸借契約をすることを「先行契約」といいます。
時系列で表すとこんな感じです。
それに対して前の入居者の退去後に内見をしてもらってから次の入居者と賃貸借契約をすることを「先行申込」といいます。
時系列で表すとこんな感じです。
先行契約のメリット
「先行契約」のメリットですが、次の入居者から申し込みをいただいてからすぐ賃貸借契約手続きに移行するのでキャンセルされる確率が減ります。
「先行申込」の場合、申し込みをもらってから内見してもらうまで1か月くらい待ち続けるケースもあり、その間他の入居希望者から申し込みをもらっても断るか2番手として受けざるを得ず、内見まで待っている間に入居希望者と音信不通になるとか内見してもらった挙句に契約に至らないといったケースが非常に多く、そうなったとしてもオーナー側はキャンセル料など取ることはできず不利な状況が続きます。「先行契約」の場合はそういったことがなくなるのが一番のメリットです。
先行契約のデメリット
「先行契約」のデメリットですが、要は部屋を内見せずに契約するので入居者側からしたら思っていた部屋とイメージが違ったと思われる可能性があります。
仮にそう思われたとしても部屋を内見せずに契約したのは入居者側の自己責任になるのですが、そういった形で住み続けたとしても入居者側の不満は高いでしょうし長期入居は望めないと思います。
私の対応
私の場合ですが先行して入居者を募集する際は原則として「先行契約」のみ受け付けていますが、前の入居者の退去が近づいている場合は「先行申込」も受け付けています。
やはり部屋を内見せずに契約するというのはオーナー側にとっても入居者側にとってもリスクがあるのでできれば内見して気に入ってもらってから申し込みをいれてもらいたいです。ただ上記でも書きましたが入居申込をもらって長期間待った挙句にキャンセルされるケースが続くとどうしても「先行申込」を受けるのはリスクが高いと言わざるを得ないのが現状です。
借主保護が異常に強いのが日本の法律なのでどうしようもないのですが、1000円でもいいから申し込みをキャンセルする際にキャンセル料を取っていい形にでもすれば申し込み後の安易なキャンセルとかはかなり減ると思うのでオーナー側も「先行申込」で募集しやすくなるとは思います。
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