木造とRCの検討で異なるポイント

4棟目RC検討

概要

昨日のブログに引き続いて都内で土地から新築RCを検討している内容になります。

今回は私が木造とRCを検討する際に異なると感じた点について記載します。

木造とRCの違い

私はRCを建てたことがないので手探りで土地探しをしていますが木造と検討する目線が異なるなって思う点がいくつかあるので思いつく限り列挙します。

※私は東京以外のことは全くわからないので以下は全て東京の場合です。

旗竿地は無理

東京では特殊建築物(共同住宅、学校、ホテルとか)を建てる際に少なくとも4m以上接道していないと建築できないのですが、長屋や一定条件(3階以下、延床面積200㎡未満、居室12以下、路地状部分20m以下)を満たした特殊建築物は建てられます。

ですので旗竿地でも一定条件を満たした小規模な共同住宅は建てられるのですが3階以下という時点で実質木造でないと厳しいのでRCは旗竿地で建てるのは厳しいと言わざるを得ません。

余談ですが長屋も平成30年の条例改正で大規模長屋を建てるのが厳しくなってきました。

容積率が必要

前回のブログでも書きましたがRCの場合は少なくとも4階建て以上で建てないと収益的に厳しいのである程度の容積率が必要です。

木造の場合は容積率200%もあれば検討できるのですが、RCの場合は少なくとも240%はないと厳しいと思います。

日影規制

木造のときは一種低層とかで建てることはほぼないのであまり気にしなかったのですが、RCで建てる場合は日影規制の影響を受けることがあります。

特に5階建てのRCを検討しようとすると5階が日影規制の影響を受けてしまい思うようにいかないことがあります。

道路斜線制限

木造だと都内の場合は高度地区による斜線制限の影響を受けやすいので気にしていましたが、RCだとそもそも高度3種でないと検討しづらいということもあり4階なら高度地区による斜線制限はあまり受けることはないと思います。

その代わりに道路斜線制限の影響をかなり受けるケースが多いと思います。

RCの場合は大体近隣商業、商業、準工業あたりの土地で検討することが多いので道路反対側から道路幅員の1.5倍の斜線制限がかかります。

道路幅員4m未満の土地の場合はセットバックして4mというケースが多いので、道路境界線に近い位置の建物ですと高さ6m以上から制限がかかってきます。

4階建てRCだと少なくとも10m以上は高さがあるので道路斜線をかわすために道路境界線からセットバックして建てたり天空率を使うなど色々苦労することになります。

業者の倒産

木造の時も業者の倒産は気になりましたが木造とRCだと建築費も全然違いますので倒産した際のリスクが全然違うと思います。

特に今年はUBM問題などもあって倒産に対して気になってしまいます。

「RCの投資家がよく使ってる○○(建設業者)も危ない」といったうわさが聞こえてきたりすると怖くて建てられなくなります。

ですので建築業者を選定する際に木造の時は価格が最優先だったのですが、RCの時は倒産しないことが最優先になっています。

設計監理と建築の分離

木造を建てていた時は意識したことなかったのですが、RCを建築する際は設計監理と建築を分けたほうがいいといった話を聞きます。

メリットとしては建築業者とは別の設計士が現場のチェックをしながら工事を進めることになるので品質は担保できますよね。イメージとしては外部の人間がホームインスペクションをしながら工事するといった感じでしょうか。

あと知り合いから「建築会社に設計も建築も一緒に依頼すると途中で業者が倒産したり夜逃げした場合に設計に関する資料も戻ってこないためリカバリーが困難になる」と言われました。

確かに設計図書を設計士が握った状態で建築会社が倒産したり夜逃げしても、設計図書さえ残っていれば残りの工程を別業者に依頼すれば比較的スムーズに作業を再開できそうな気がします。

バルコニー有無

個人的にはバルコニーは不要だと思っています。

バルコニーのメリットはこんな感じでしょうか。

  • 何となくくつろげる
  • 洗濯物が干せる
  • タバコが吸える

最近はバルコニーでも喫煙NGのマンションは多いですし洗濯物も室内物干しや浴室乾燥機やドラム式洗濯機の乾燥機能を使えばバルコニーで干す必要も特にありません。

逆にバルコニーのデメリットとしてはこんな感じでしょうか。

  • 部屋が狭くなる
  • 雨ざらしのため汚くなる
  • 紫外線による劣化

私は多くの入居者の退去に立ち会ってきましたが、室内は綺麗に保ってくれた入居者でもバルコニーまで綺麗に使っていた入居者は多分一人もいません。ほとんどの入居者はバルコニーを常習的に掃除することはなくとにかく汚らしいです。

バルコニーの床もFRP塗装された床とか結構あるので長期間紫外線に晒されるといずれ劣化していくと思うのですがバルコニーって普段オーナーが立ち入ることもできないのでそこから雨漏りとか最悪崩落とかしないかなって気になります。

木造の場合ですといわゆる木三共と言われるような木造三階建て共同住宅を建てる場合は全部屋窓が道路に面している場合を除いて避難上有効なバルコニーの設置が義務付けられているのですが、RCの場合は敢えてバルコニーを設置する必要はないかなって思っています。

ただRCの場合室外機をどこに設置するか?といった問題が発生します。

木造でしたら全部屋1階からダクトを部屋に伸ばすということもできるのですが、4階建てとなると流石に厳しいので室外機を壁付けにするか屋上に設置するといったことも検討しないといけないです。

ピロティの活用

木造ですとピロティは耐震性の問題などからあまり聞くことはないのですが、RCの場合はピロティで1階部分をくぐり抜けることで避難通路とする設計などがよく使われると思います。

杭工事の必要性

先日もブログに書きましたが、基本的に杭工事は必要ですしその費用も木造の比ではありませんので、常に杭工事の費用込みでの土地探しが必要だと思います。

まとめ

今回は私が木造とRCを検討する際に異なると感じた点について記載しました。

RCの場合はどうしても高い建物を建てるわけですから制限も多いですし建てられる対象の土地も少ないですよね。

昔は一時期毎日ブログを書いていたのですが改めて毎日ブログを書いてみるとシンドイのであと数日で終わりにしようかと思いますw

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