概要
一昨日と昨日にかけて築6年の「1棟目アパート」の鉄骨階段の塗装を行いました。
塗装を通じて感じたことなどをブログに記載しておきます。
築6年階段の現状
まずは現状の鉄骨階段はこちらになります。
築6年と一応築浅なのでパッと見はそこまで汚くはないです。
ですが階段の裏側を下から見るとサビがチョコチョコと見られ、上から白いものが流れ落ちた跡があり見た目は悪いです。
一番酷いところだとこんな感じです。
流れ落ちた白いものの正体はモルタル施工した際の成分(アルカリ性)が雨(酸性)で溶け出して階段内部を通じて上から落ちてきたものになります。
これを抜本的に解決する一つの方法としてはモルタル施工の上から長尺シートを貼ることだと思っているのですが、こちらについては後日対応しようと思っています。
これらは白華現象というのですが、竣工して3カ月後にはモルタルの成分が流れ出して外壁まで汚してしまうくらい酷かったです。
築年数が経つにつれて徐々に流れ出てくる量は減ってきていますが今でもゼロではないと思っています。
6年前のブログに当時の苦悩を記載しています。
塗装の目的
今回塗装をしようと思った目的は「劣化を抑える」と「見栄えをよくする」の2点になります。
上記画像のような状態がどんどん悪化していくことは明らかですので、劣化が比較的軽微な時点で対応したほうがリカバリーも早いです。
最悪なのが現実から目を逸らして放置することです。
特にこちらのアパートは繁忙期中に少なくとも3部屋退去予定が発生している状態で、3月には内見者も訪れると思いますが、階段が劣化してる状態だと入居意欲が削がれることを懸念しています。
DIYの目的
階段塗装をDIYで行う目的について記載します。
去年の事になりますが業者(2社)に塗装の見積もりを取ってみました。
A社 | B社 | |
費用 | 370000円(税込) | 230000円(税込) |
作業内容 | ケレン、錆止め、2度塗り | ケレン、錆止め、2度塗り |
作業内容は似たようなものですが費用は大きく異なりました。
B社の23万円で依頼しても良かったのですが長尺シートの施工も含めると46万円くらいだったのでそちらも含めてDIYで行うのもアリかと思いました。
ただ両社が言うには「劣化の程度は軽微なのでタッチアップ程度でも良いかも」との事でした。
「サビが発生しているところだけをケレンしてタッチアップ塗装して延命して10年後くらいに塗り替えでも良いのでは?」との事でした。
劣化が軽微だからこそDIYでも対応できるのかな?と思った理由の1つです。
あと業者が塗った塗料の場合は独自の配色をされることがあり、後日自分で塗り直そうとした場合に微妙に色が異なってしまうことがあります。
以前、建築業者に塗装したペンキを教えてくれと聞いたところ「独自配色してるので市販で売ってない」と言われてしまいました。
赤丸部分は塗装が剥げてきていたところ、当時清掃をしてくれていたシルバー人材センターの担当者が気を利かせて黒いペンキでタッチアップしてくれたのですが、微妙に色が違うのかタッチアップの部分は目立ちますね。
DIYで市販塗料を使って塗ればいつでも再塗装できますし、おそらく今後も劣化は出てくるので出てきた度にメンテナンスをしたいという思いがあります。
業者が塗った階段に手を入れるのは抵抗がありますが、自分で塗装したものなら手を入れることに抵抗はありません。
塗装道具
塗装作業に用意した道具は下記となります。
塗料以外はほぼ100均で購入しました。
塗料はDIYで行うならサビの上からも塗れる1回塗りタイプがラクで良いと思います。
私の場合は日本ペイント(ニッペ)の錆止め塗料が入った1回塗りタイプにしました。
塗装手順
ここからようやく塗装を行った手順について記載します。
事前準備
塗装する数日前に現地へ行って高圧洗浄機で洗浄を行い大まかな汚れを落としてきました。
あとは入居者に鉄骨階段塗装を事前に知らせるべくドアの前に掲示しておきました。
作業日は最高気温が20度以上になる日を選びました。
暖かいほうが塗料が乾くのが速く入居者の手や衣服に付着するリスクが下がるからです。
作業1日目
天気予報通り暖かく塗装には恵まれた日になりました。
マスキング処理
こんな感じで塗料が付着して欲しくない箇所全てにマスキング処理を行います。
ケレン処理
こんな感じでサビが出ている箇所や、デコボコしている箇所を中心にスチールワイヤと紙やすりを使って削りました。
素人なのでプロのようなケレンができたかどうかは不明です。
階段全体を清掃
シンナーを使って階段全体を雑巾で拭いていきます。
シンナーを使う理由は手垢などの油分が残っていると塗装のノリが悪くなる防止です。
先日車の塗装をした際も塗装の前にシリコンオフという油分を除く処理をしているので考え方は同じだと思います。
汚れが残っていると塗料が剥がれやすくなる原因となります。
塗装(手すり)
上記下地処理をするのに半日以上かかってしまったので塗り始めた時点で14時を過ぎていました。
塗る手順としては一番塗りづらい赤丸の位置から始め、手すりの部分を中心に行いました。
この位置は鉄骨階段から手を伸ばして塗る必要があります。
塗装は前の色と同じブラックにするつもりでしたが、急遽ネイビーにすることにしました。
ネイビーにした理由は妻が好きな色でもあり「3棟目アパート」の外壁もネイビーにしていることと、色を変えたほうが塗り残しがわかりやすいのと、入居者にとっても新鮮味が出て良いかと思いました。
手すりを塗り終えた時点で1日目は暗くなってしまい終了となりました。
2日目
2日目は前日とは違って寒く強風に苦しめられ塗装には最悪の環境でした。
あと社会からリタイアした人にありがちなのですが、この日が祝日なのを知らず、日中も入居者の出入りが頻発して作業効率はかなり悪かったです。
こんな感じで手すり以外は全く手つかずです。
塗っている最中でペンキがなくなるというアクシデントがあり、残り1割くらいはまだ塗れていないのですが一応作業完了はこちらになります。
塗装のコツ
初めて塗装を経験してみて綺麗に仕上げるコツについて記載します。
塗装に適した日を選択
暖かく天気が良く風がふいていない日を選択したほうが良いです。
2日目は強風でマスキング処理をしても吹き飛ばされたり、ペンキを塗っても飛び散ってしまい顔じゅうに塗料が付着してしまいました。
帰宅したら顔がペンキで真っ青になっていて妻には「ゾンビみたいだ」と言われました。
マスキング処理で手を抜かない
マスキング処理が甘いと塗りたくないところに塗料が付着して汚くなります。
そのあたりは意識していましたが、それでも塗料が付着したローラーがウッカリ外壁などに付着することが多く、その度に作業を中断して塗料を落とすなどを繰り返しました。
塗りづらいところから塗る
私の場合ですと鉄骨階段から外に面している箇所などは階段から手を乗り出して塗装する必要がありました。
先に塗りやすいところから塗ってしまうとそういった作業を行う際に身体に塗った塗料が付着してしまうので塗りづらいところから順々に塗っていくのが良いと思います。
ローラーで塗る
基本はローラーで塗ったほうが素早く綺麗に仕上がります。
ハケだと塗りムラが出やすいです。
ローラーで届かない箇所のみハケや絵の具の筆を併用する形が良いと思います。
塗装で苦労した点
塗料が垂れたり飛ぶ
塗る際に少しでも量が多いと塗料が垂れてきます。
垂れて地面に落ちてしまうと汚してしまいますし、垂れた途中で固まったら見栄えが悪いです。
垂れそうになったら再度塗り直すことを繰り返してました。
あと強風だと塗料がすぐ乾いてしまい塗った際の反動で塗料が糸のようになって風で舞ったり飛び散ったりします。
私はメガネで作業してましたがメガネも飛び散った塗料まみれになりました。
裸眼の方はゴーグルとかしたほうが良いかもしれません。
強風に苦戦
とにかく風が強くマスカーでマスキングしても吹っ飛ばされたり散々苦労しました。
天井の階段は大変
こういった天井部分の階段は高さが3mくらいはありますので塗るのも大変です。
私の場合は脚立を使って反り返りながら塗っていましたが、結構危険だと思います。
塗料がすぐ固まる
私が塗った塗料は速乾タイプで塗り始めていると結構すぐ固まってしまいます。
そうすると塗りづらくなるのでうすめ液を継ぎ足したりして作業効率が悪かったです。
急ぎでなければ速乾タイプでないほうが塗りやすい気がします。
塗れているかわからない
室内の鉄骨階段は日光が入らなかったり、逆光だったりすると塗れているかさっぱりわからなかったです。
わからない時は塗る度にスマートフォンのライトで照らしてちゃんと濡れているか確認しないとわからないくらい大変でした。
入居者への配慮が不可欠
2日目は祝日ということもあり、とにかく塗っている最中に入居者が階段を上り下りしてきて、その度に作業中断して入居者にペンキが付かないよう配慮しました。
塗装の際も入居者が通行できるよう左側と右側に分けて塗装をしました。
塗装費用
塗装に要した費用は概算でこのような感じです。
業者に依頼すると30万円前後はかかることを考えれば安価に収めたと思います。
もちろん業者のクオリティに及ばないことは充分理解しておりますが、長い賃貸運営をする際に業者に依頼し続けているとキャッシュフローが残らないことは多くの方が経験されていることだと思いますので、私の場合は自分でできる領域を増やしていくことがお金を残すことだと思って実践しています。
※1割ほど塗り残しがありますので小さいペンキを再購入して後日時間があるときにやろうと思ってます。
ペンキ | 約4500円 |
うすめ液 | 約500円 |
マスカー | 約500円 |
上記以外の道具 | 約1000円 |
合計 | 約6500円 |
まとめ
築6年の「1棟目アパート」の鉄骨階段の塗装を行った際の塗装手順、コツや苦労した点などを中心に記載しました。
オーナー自らクロスやクッションフロアの交換などはよく聞きますが、階段塗装されている方はあまり見かけたことがないのでできるだけ詳細に記載してみました。
上記を見ると大変そうって思うかもしれませんが、面倒なだけで実際は思っているよりはラクだと思いますので、このブログを参考にされた誰かが実際に塗ってみた際はご一報いただければ幸いです。
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