概要
3棟目アパートの融資について融資内諾をGETしましたが土地について懸念事項があることがわかりました。
前回の話はこちらになります。
売主へ買付提出
1月末にS武信金から内諾が出たのでまずは土地をグリップする必要があります。
土地の仲介業者に「内諾が出ました」と連絡をして事前に提出済の買付申込書を売主に提出してもらうことになりました。
この時点で同じく満額で買付申込書を提出しているライバルはまだ融資の内諾を得ていないようでしたので私が一番手で話を進められることになりました。
翌日に仲介業者から連絡があって無事に売主に話をしてくれて特段問題なかったようです。
私としてはすぐに契約締結に向けて動きたいところです。
契約締結はいつ頃になりそうでしょうか?
17日頃でいかがでしょうか?
もう少し早くなりませんか?
すいません。重要事項説明書などを作るのに時間がかかりますので17日でお願いしたいです。
わかりました。
というわけで17日に契約締結に向けて動き出すことになりました。
私道の通行掘削拒絶?
今回の土地について隣地との関係はこのような感じです。
黄色塗りの隣地(私道所有者)が少しやっかいな存在となっています。
この時点で土地周辺の道路についてあまり詳しく知らなかったのですが仲介業者から思いもよらなかったことを聞かされました。
南側の私道ですが今回の売主様の持分がないので通行許可と掘削許可を私道所有者から取る予定です。
この時点で接している南側の私道に持分がないことを知りませんでした。
先日私道所有者に接触する機会があったのですが通行許可と掘削許可を出すことに少し難色を示しているようです。
通行許可と掘削許可
通行許可がないと原則は私道を通行することはできません。
実体としてはこの私道を通りすがりの人や車も通行しているので通行許可が得られなくても特段問題ないと思います。
掘削許可がないとライフラインを引く際に私道を掘ることができません。
ただ今回の土地は西側の公道からライフラインを引くことができるのでこちらも特段問題ないと思います。
区からセットバックの依頼
そもそも私道所有者が通行許可などを出すことに難色を示している理由が意外なものでした。
今回購入を検討している土地は3方向道路に接した角地ですが北側の道路は建築基準法で決められた道路ではなく「区有通路」となります。
「区有通路」とは文字通り区が所有する道のことです。
「区有通路」の幅が4メートルに若干足りず建築基準法上、この通路にしか接していない土地については建物が建てられません。
従って区が「区有通路」に接している土地所有者に対して通路の幅が4メートルになるようセットバックすることを依頼しているとの事でした。
土地収用ではないので完全に区に寄付してくださいという形になります。
現状としては「区有通路」に接している土地所有者の多くがセットバックすることに同意しているようですが今回の土地の売主はセットバックを拒否していることがわかりました。
南側の私道所有者は「区有通路」にも接しているのでセットバックにも同意したようです。
従って私道所有者にとっては「セットバックを拒否しているクセに私道の通行許可と掘削許可だけ貰おうとするのはムシが良すぎるんじゃないの?」という思いがあるようです。
私道所有者の言い分自体は心情は理解できるとは思います。
※ちなみに後日改めて「通行許可と掘削許可に関する承諾書」を私道所有者に送ったら白紙で返ってきたとの事で明確に拒絶されました。
買付止めますか?
私としてはこの時期にきて急に南側の私道問題と北側の「区有通路」へのセットバック問題が降ってきました。
この時点では契約していない状態なのでこれを理由に買付を取り下げることは全然できます。
リスク分析
その場で今回の問題に対するリスクを分析しました。
南側の私道に対して通行許可と掘削許可が得られないことについては建築するうえでほとんど問題にはなりません。
そもそもアパートの入口は北側に設ける予定ですし私道を通行しなくても駅には向かえます。
ほぼ公道のような扱いになっているので仮に入居者が通行しても文句を言われることはほとんどないと思います。
北側土地のセットバックについても、あくまで依頼レベルでの話のようでいわゆる建て替え時にセットバックすることが必須というものではないみたいです。
仮にセットバックすることに同意したとしても20センチ程度セットバックすればよいらしく1.5平米程度削られる形になります。
1.5平米削られた場合、平米単価35万円程度の土地なので50万円程度目減りする形になります。
現時点ではセットバックすることを拒否していて将来的にセットバックすることに同意した場合でもそのことによって既存不適格にならないような建物にすれば特段問題ありません。
以上を考慮して土地購入を見合わせるほどの問題ではないと判断したので土地購入の意思は変わりませんでした。
指値交渉
土地購入は予定通り行いますが上記内容がマイナス要因であることに変わりありません。
既に満額で買付を入れて売主に話は通っているのですが上記マイナス要因を理由に若干の指値を打診することにしました。
ただ極端な指値を今から入れることで売主側の機嫌を損ねて満額で買付を入れているライバルに話が流れるのは避けたいです。
申し訳ないのですが今回のマイナス要因を考慮して30万円引かせて頂きたいと売主につたえて頂けますか?
わかりました。
次の日に売主側に指値の打診をしてもらったところ「30万円の値引きOK」との回答を頂きました。
隣地所有者と利害は一致せず
隣地所有者は区有通路に対してセットバックすることに同意している方が多く居るのに対して今回の土地売主は拒否しています。
理由ですが隣地所有者と利害が全く一致しないからです。
隣地の中には「区有通路」にしか接していない土地もあり、「区有通路」の幅が広がることで再建築可になったり土地の資産価値は上昇します。
一方、今回の売地については既に公道に接しているため「区有通路」の幅が広がることで特段恩恵を受けません。
単純に土地の一部を寄付するだけですので資産価値は減少します。
そういった事情があるので今回の売主はセットバックを拒否しています。
まとめ
土地については契約締結に向けて動き始めました。
一方、懸念事項についても色々と顕在化してきました。
南側の私道については私道所有者から通行・掘削許可は貰えませんでした。
仮にすんなりと許可が貰えたら将来的には北側の土地をセットバックすることもやぶさかではなかったのですが、こういったことをされるとこっちとしても無償でセットバックすることに同意しないだろうなと思います。
こういうのは感情的な問題もはらみますのですが、仮にセットバックしたとしても影響がない建物にするようリスクヘッジすることは当然行います。
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