概要
前回は買い付けを入れた土地に対してRC施工業者に見積もりを取った内容でした。
土地購入にあたっては施工業者を探すほかに融資先を探したり建築に関する様々なリスクを潰していく必要があります。
今回は対象の土地が埋蔵文化財包蔵地に該当するとのことで色々と調査した内容となります。
埋蔵文化財包蔵地とは
既に遺跡の存在が確認されている、または遺跡があると考えられる地域です。
該当地域で住宅の新築・建替工事、土木工事など開発工事を行う場合は届出が必要となります。
埋蔵文化財包蔵地購入のリスク
最大のリスクは土地を購入しても目当ての建物を建築できないということになります。
例えば高輪ゲートウェイ周辺で開発工事を行っていますが、開発の過程で遺跡が出土されて、一部遺跡を保存することとなり開発規模を縮小することになりました。
このような感じで遺跡などが出土してしまった結果、保存が義務付けられた場合は完全に計画が狂ってしまいます。
建築できたとしても調査などで何か月も建築できなくなるとそれはそれで計画が狂ってしまいます。
ちなみにこの写真は3年前に私が平城京跡を訪れた時に発掘調査をしている土地があったものです。
こんな感じで建築作業が止まっちゃうのが痛いです。

担当者と電話
ということで担当の方に電話で確認しました。

4階建てRC共同住宅を建てたいです

地下の遺跡を壊す可能性が高いので事前に試掘調査が必要です
→なにもでなければ建築OKです
→なにかでてきたら本調査(発掘調査)が必要です

なにか発見された場合、予定建築物が建てられないのか

建てられないことはないです
写真等で記録保存したあと予定建築物を建てることは可能です

発掘調査の費用と時間は?

でてきた文化財の内容に依存します
期間は概ね1.5~2カ月
費用は上記に伴う人件費がほとんど
【参考】
文化財が密集していなければ㎡あたり2万円程度
密集していた場合は㎡あたり5~8万円程度
試掘調査の費用は公費だが発掘調査の費用は事業主負担で、
調査会社は候補の中から事業主が選択して契約して実施する形です
というわけで文化財や遺跡など出てきた場合でも建築自体はできるとのことで安心しました。
仲介業者と電話

建築物が建てられない可能性はなさそうですので契約する意思は変わりません
ただ地中埋設物が発見された場合に契約不適合責任に該当する可能性があるので、契約前に地中埋設物が発見された場合の扱いも明確にしておきたいです
土地の売主は個人の方で、この時点では契約不適合責任を免責にするか否か決まっていませんでした。
ただ基本的には売主の機嫌を損ねると別の方に売ると言われかねないので結局契約不適合責任は免責にすることになりました。
したがって文化財や遺跡など出てきた場合のリスクは私が被ることになりました。
費用と時間はそれなりにかかるみたいですが、それでも数百万円程度で収まるようなので許容できるリスクと判断して購入は進めることにしました。



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