概要
前回仲介業者から容積率が都市計画で設定されている300%から地区計画によって200%に制限される可能性があると聞かされた続きとなります。
建築士とのやり取り
ボリュームチェックをお願いしていた建築士の方にも容積率が制限される可能性を伝えて、役所に電話で問い合わせもらいましたがやはり容積率を300%使えるかどうかは確実に大丈夫とは言えないような回答でした。

300%の可能性はあるとのことです。
可能性と表現したのは、建築基準法の68条の4の届け出を役所に提出し、そちらもOKであれば300%がはじめて使えるそうです。
民間の審査でなくなるためハードルがあるため悩ましいです。
僕自体も68条の4を提出したことがないのでどれぐらいのハードルか悩みどこですね・・・・。
私も細かいことはよくわかりませんが、「暫定容積率」200%と「目標容積率」300%があって、実際に建築確認申請して認定されて初めて300%までの建築が可能といった理解でした。
【建築基準法第68条の4第1項(誘導容積認定)】
誘導容積型の地区計画のことで道路等の公共施設の状況に応じた暫定的に低い容積率「暫定容積率」と、その地区の特性に応じた目標とする高い容積率「目標容積率」の二段階の容積率を定め、公共施設を整備または整備に協力すれば目標容積率まで使用可能とすることで、公共施設の整備と土地の有効利用を一体的に誘導していく制度です。
通常の建築確認では暫定容積率までの建築となりますが、特定行政庁が建築計画を認定することで目標容積率までの建築が可能となります。
木造での検討
このような不確実性がある状況で今回の土地を買うか否かという判断をしなきゃいけないのですが、仮に200%しか認められなかった場合の対応としては以下になります。
1.土地購入時に特約を付ける(容積率300%が認められなければ白紙解約)
2.土地購入をキャンセル
3.建築確認申請が認められない時点で土地を転売
4.容積率200%に見合った建物を建てる
まず1についてこのような特約を付けたら間違いなく土地は買えないので候補から外しました。
仮にRCでの建築確認申請が通らなかったら建築をあきらめて土地を転売しても、少なくとも買った値段以上では売れると思ったのでそこまで大きなリスクはないと判断しました。
あとは容積率200%に制限された場合でも建築可能な木三共(20㎡×9部屋)を建てた場合のボリュームチェックを行って問題なく建てられそうだったので、こちらのプランを私が過去に建築した2社に連絡して見積を取ってもらうことにしました。
併せて付き合いのある金融機関から建築会社を紹介したいとの事で大手ビルダーを紹介されて木造での見積もりをいただきました。
1か月くらいして3社から出た見積もりがこちらになります。
構造 | 施工床面積(㎡) | 税込価格(円) | 坪単価(万/坪) |
木造3階9戸 | 229 | ¥56,500,000 | ¥814,192 |
木造3階9戸 | 231 | ¥59,840,000 | ¥854,857 |
木造3階6戸 | 224 | ¥87,500,000 | ¥1,289,063 |
上2つは私が過去に建築した業者なので坪単価はまあこんなものかといった感じでしたが一番下のものは大手ビルダーだけあって木造なのにRCのような坪単価で全く収支が合いませんでした(しかもなぜか広めの6部屋でした)
上2つの業者で建築した場合の利回りは6%後半でしたので、木造の土地から新築としてはあまり高利回りではありませんが建築して損失を出すほど低利回りではないので最悪木造で建てちゃえばいいかという判断軸にはなりました。
購入前にリスクを許容できるか判断を
容積率の問題は私にとってリスクを許容できる範囲内だったので話を進めることにしました。
土地から新築を企画するにあたって全くリスクなく竣工できることは100%ないと思います。
この時点でのリスクは上記で書いた容積率300%認定されるか、融資が下りるか、希望する建築坪単価で建てられる業者が見つかるか、地盤リスクなど様々あります。
リスクを許容できる範囲は人それぞれですので、土地を購入する前にあらゆるリスクを検討して許容できるか否かを判断してから話を進めないと危ないですね。
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