概要
今回は不動産投資家が行える数少ない合法的な節税?にあたるふるさと納税について正確な寄付可能上限額を把握する方法と、所得税・住民税からちゃんと控除されているか把握する方法について記載します。
ふるさと納税の仕組み
ふるさと納税の仕組みは既に寄付を行っている方にはお馴染みですが、各自治体に寄付をすれば寄付金から2000円を引いた額が翌年の所得税・住民税から控除(引かれる)ため、実質2000円の寄付で各自治体の返礼品が受け取れるという仕組みです。
ただし寄付できる金額には所得に応じた上限がありますのでご自身の上限額がいくらか把握したうえで寄付をする必要があります。
イメージとしては下記の通りで、2020年の例ですと寄付は常に可能で年間を通して寄付した金額を2021年の確定申告時に申告して所得税を控除させ、2021年の住民税決定時に住民税も控除されます。
ここまではふるさと納税を行っている方は全員お馴染みの内容だと思います。
ここから先はふるさと納税を行う際に必ず生じる疑問について記載します。
寄付可能な上限金額っていくら?
ふるさと納税をされている方の大半は各ふるさと納税サイトのシミュレーション機能を使っていると思いますが、こちらの機能って大抵は会社員の年収ベースでシミュレーションするので、おそらくこのサイトを閲覧して頂いている給与所得+不動産所得がある方にはあまりフィットしないです。
個人的には下記サイトだと確定申告Bにも対応しているので結構正確に寄付上限額が把握できると思います。
ただしこちらについて悩ましいのが、寄付をする時点では確定申告B※の内容がわからないという点です。確定申告の内容がわからないと正確な所得がわからないので正しい寄付可能な上限額がわからないのです。
※確定申告B:個人事業主向けの確定申告書。事業所得・不動産所得などの記入欄があります。
2020年の例ですと2020年12月31日までに寄付をする必要があって、その時点で2021年3月に申告する確定申告内容を完全に把握してる人ってほとんどいないんじゃないでしょうか?
大抵の人は確定申告期限ギリギリに申告処理をしてようやく確定申告Bの内容を把握する形だと思います。
ですので本当に正確に寄付可能な上限額を知りたい人はその年の年内に税務処理を全て終わらせて確定申告Bの内容をほぼ把握しておく必要があります。
私の例
ちなみに私の例ですが期限ギリギリにならないと確定申告作業をしない人間なので寄付を行う時点では確定申告Bの内容はわからないので昨年の確定申告Bの内容を元に大体の寄付可能上限金額を割り出しました。
寄付可能上限額:96000円
従って想定通りなら2021年に所得税と住民税額が控除される金額の合計は2000円を差し引いた94000円控除されるはずです。
所得税・住民税から控除されてる?
ここからは寄付した金額がちゃんと所得税・住民税からちゃんと控除されているのか?っていう話になります。
私の例ですとちゃんと94000円控除されていれば問題ないのですが、寄付金額が多すぎると多く寄付した金額は全く控除されません。
そもそも所得税・住民税からちゃんと控除されているのか確認している人のほうが稀だと思います。
所得税の控除確認方法
まず所得税額が控除されているか確認する方法ですが、確定申告時に寄付金控除する金額を入力した場合としない場合で減った税額が所得税の控除金額となります。
私の例ですと確定申告時に寄付した金額の96000円を入力すると確定申告書の寄付金控除額欄に94000円と表示されます。
寄付金控除額を入力しない場合の所得税額
寄付金控除額を入力した場合の所得税額
このように寄付金控除額を入力した場合としなかった場合で減った金額(9600円)が所得税の控除金額となります。
住民税の控除確認方法
住民税については6月頃に自治体から住民税納税通知書(東京は特別区民税・都民税)というのが届きますのでそちらの通知書の中に控除金額が記載されています。
※今回このブログを書こうと思ったのは本日通知書が届いたのでちゃんと控除されてるのか確認したのがきっかけです。
通知書の税額控除欄の寄付金税額控除欄を見ると34164円+22776円=56940円が控除されていると記載されています。
まとめ
というわけで私の例をもとにふるさと納税の寄付金上限額の確認方法と、実際に控除されているかの確認方法について記載してみました。
私の例ですと下記の通りです。
所得税控除:9600円
住民税控除:56940円
合計控除額:66540円
全然94000円も控除されてないじゃん・・・
理由は上記でも書きましたが寄付する時点で確定申告内容を把握していなかったので想定で寄付したのですが、実際確定申告してみると今年から青色申告65万控除を使うことにしたりで意外と所得金額が少なかったんです。
結局のところ96000円分寄付をして66540円控除されたので実質は差額の29460円を寄付して返礼品を受け取ったということです。返礼品って大体寄付額(96000円)の3割程度なので今年に関してはほぼ意味がなかったということですww
ふるさと納税の趣旨通り地方活性化のために寄付できたということで良しとします。
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